累積公差の計算(2乗平均平方根/RMS)

 

 

 

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累積公差を検討する場合、公差を単純に足し合わせた最悪のケースを考えておけば、基本的に問題は発生しない。しかし、組み合わせる部品の個数が増えてくると、適切な設計ができなくなる。そのため累積公差を統計的に計算する方法を採用することが多い。

 

各部品の寸法は十分に管理され、その分布が平均値を中心とした正規分布となっていると仮定する。この時のバラツキの程度を示すのが標準偏差σ、標準偏差の2乗が分散である。平均値±σの範囲内に全体の68.3%、平均値±2σの範囲内に全体の95.4%、平均値±3σの範囲内に全体の99.7%が入る。一般的に寸法は±3σの中に入るように管理されていることが多く、その場合の不良率は0.3%となる。

 

 

 

部品A~Dの寸法が正規分布となる場合、それらを組み合わせた時の寸法Zも正規分布となる。分散は足し合わせることができるという性質を持っており(分散の加法性)、寸法Zの標準偏差は以下のように計算することができる。

 

 

 

上記の考え方を使うことにより、寸法Zの累積公差を統計的に計算することができる。部品A~Dの寸法公差がそれぞれの標準偏差の3倍だと仮定すると、累積公差Tzも標準偏差の3倍となる。

 

 

 

このような統計的な計算方法を2乗平均平方根(RMS/Root Mean Square)という。

 

上記の説明で分かるように、組み合わせる部品が正規分布でない場合、この方法を使うことはできない。NC工作機のような機械で大量に作り、バラツキが十分に把握できているようなケースで採用する方法である。また、Tzも統計上不良率が0.3%発生することを意味するので、不良が発生した時の被害の程度が大きい場合は、よく検討した上で採用すべきである。

 

 

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【参考文献】
栗山弘 『公差設計入門』 日経BP

 

※非常に詳しく書かれており分かりやすいです。

 

 

最終更新 2017年7月14日

 

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