プラスチック成形品 設計実務ポイント
~要求水準を満たす/不良を回避する~
日時 2018年10月11日(木) 10:00~17:00
会場 大阪市中央区 大阪府工業協会研修室
主催 大阪府工業協会
本セミナーは多くの皆様にご受講頂き、好評のうちに終了しました。
<受講者様の声(抜粋)>
・プラスチックに関して何も分かっていなかったが、設計時に検討すべきポイントがよく理解できた。
・設計時における要求事項の抽出方法や考え方が非常に参考になった。
・基本的なことでも丁寧に説明して頂いて非常に分かりやすかった。
・仕様書を作成する際の考え方がよく理解できた。
大阪府工業協会様主催のセミナーに登壇します。
申し込み(大阪府工業協会様ホームページ)
<概要>
プラスチックのメリットは複雑な形状でも加工しやすく、低コストであることです。その反面、強度が低い、使用環境により性能が変化するなどのデメリットもあり、設計ではこれらを事前に抽出して対策を講じることが必要です。本セミナーでは、プラスチック成形に関する基礎知識から、要求水準を満たす、トラブルを回避する最適設計の実践手法までを解説します。プラスチック特有の設計留意点や品質不良への対処方法を学びたい方にお奨めです。
セミナープログラム
❶プラスチック製品を設計するための基礎知識
(1)設計とは
⇒要求事項を製造できる形にまで落とし込むプロセス
(2)プラスチック製品設計に必要な技術分野
⇒材料、配合剤、成形法、二次加工 etc
(3)材料を理解する:材料、配合剤
⇒材料の種類、および材料に新しい機能を付与する配合剤の知識
(4)金型を理解する:型材、金型構造、製品形状に直結する金型要素 etc
⇒パーティングの検討、抜き勾配の検討、アンダーカット処理、ゲートの検討
(5)成形方法を理解する:射出成形、押出成形、ブロー成形 etc
⇒形状、製造コスト、量産数に応じた適切な成形方法の選択
(5)二次加工を理解する:メッキ、塗装、印刷、溶着、切削 etc
⇒用途、使用環境、さらにデザイン性も考慮した二次加工方法の選択
❷プラスチックの特性を理解した最適設計
(1)製品に求められる要求事項の抽出(何を考慮しなければいけないのか)
(2)要求事項を満足させる5つの検討ポイント
① 材料の検討
⇒材料のコストや物性強度、配合剤の使用などを考慮する
② 成形方法の検討
⇒生産量や製品サイズ、金型予算などを考慮する
③ 二次加工の検討
⇒使用目的、デザイン性などを考慮する
④ 製品形状の検討
⇒金型で成形できる形状、成形不良の回避などを考慮する
⇒要求水準にあった強度を確保できることを確認する
⑤ 図面・仕様書に記載すべき事項
⇒設計意図が加工者に正しく伝わることに留意する
(3)品質を確保する3つの手段
① 未然防止対策(FMEA、デザインレビュー)
② 再発防止対策(根本原因の追究)
③ 試作と評価(性能の確認)
❸不具合事例に見る設計段階での留意点
(1)強度に関する不具合の事例と設計時の対策
① 劣化 ⇒ 加速試験の適切な実施と対策
② 熱変形 ⇒ 適切な材料、添加剤、形状の検討
③ ソルベントクラック(溶剤による亀裂の発生)への対策
(2)外観不良、成形不良の事例と設計時の対策
① 変色、色調・光沢不良、異物混入
② 離型性の不良、肉厚部分のヒケ
③ 成形時の反り、ショートショット、ウェルドライン etc