博士(情報工学)を取得しました。

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”Fused Deposition Modeling の積層条件がスナップフィットの機械特性と締結音に与える影響”

九州工業大学で上記テーマで博士(情報工学)を取得しました。

休学期間も入れて7年間大学に通いました。根気よくご指導頂いた楢原先生に感謝いたします。

<論文要旨(抜粋)>
 プラスチックのマテリアルリサイクル推進が重要な課題となる中、本研究では易分解性の高い接合方法である片持ち梁型のスナップフィットに着目した。スナップフィットは荷重をかけて変形させることによって部品同士を組付け、変形が元に戻ることによって締結が完了する。したがって、締結・分解などに必要な力や剛性などの特性は材料特性に大きな影響を受ける。また、スナップフィットは使用者の感覚に基づく評価(感性評価)が重要であるため、射出成形機等で製作する量産用の成形品と同等の評価が可能な試作を行いたいというニーズが高い。それを実現するための方法の1つとして、本研究ではFused Deposition Modeling(FDM)による試作に着目した。FDMは低コスト、短納期で試作が可能で、かつ成形品と同じ材料を使用することができる。スナップフィットの特性は材料特性に大きな影響を受けることから、同じ材料が使用できることは大きなメリットである。一方、FDM には様々な積層条件があり、材料特性が積層条件によって変化することが予想される。試作品と成形品の評価結果が一致するためには、スナップフィットの特性に与える積層条件の影響を明確にすることが重要な課題だといえる。この課題を解決するために本研究を行った。本研究では機械特性について2つのテーマ、締結音について1つのテーマを実施した。さらにこれら3つのテーマにおいて、試作品と成形品の評価結果の一致を実現するための指針について検討を行った。

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