拙著『図解!わかりやすーい プラスチック材料を使った機械設計実務入門 材料特性にとことんこだわって解説』が、日刊工業新聞社より発売されました(2022年4月21日)。
本書は、設計者がプラスチックの材料特性について学ぶことを前提に執筆しました。そのため、化学式などの難解な部分の解説は極力省き設計者にとって必要な内容に焦点を絞っています。また、一つのテーマは原則見開の2ページで解説し、重要なポイントを左ページに図をたくさん使ってまとめています。
巻末には付録として代表的な熱可塑性プラスチックの特性一覧やチェックリストなどを掲載しています。
各章の終わりには設計事例とコラムを掲載していますので、設計実務での参考にしてください。
<目次>
はじめに
序章 プラスチックの材料特性を考えることの重要性
0-1 プラスチックのメリット/デメリット
0-2 金属材料との違い① 材料特性の比較
0-3 金属材料との違い② 材料特性の決定プロセス
0-4 金属材料との違い③ ストレスーストレングスモデル
第1章 プラスチックを使ったものづくりの概要
1-1 プラスチック関連知識①
1-2 プラスチック関連知識② 材料
1-3 プラスチック関連知識③ 成形・金型
1-4 プラスチック関連知識④ 二次加工
1-5 プラスチック関連知識⑤ 製品設計
設計事例(1) プラスチックの選定
コラム(1) プラスチックの材料特性と不具合事例
第2章 プラスチック材料の基礎知識
2-1 プラスチックの構造と分類
2-2 熱硬化性プラスチック
2-3 熱可塑性プラスチック① 結晶性プラスチックと非晶性プラスチック
2-4 熱可塑性プラスチック② 汎用プラスチック
2-5 熱可塑性プラスチック③ エンジニアリングプラスチック
2-6 リサイクル材料
2-7 その他の知っておきたいプラスチック
2-8 配合剤(添加剤)
2-9 略語/材質表示
設計事例(2) 材料特性のトレードオフ
コラム(2) リサイクル材料の課題
第3章 物性表から読み取るプラスチックの基本特性と設計のポイント
3-1 物性表
3-2 物理特性① MFR/MVRと分子量
3-3 物理特性② 成形収縮率
3-4 物理特性③ 密度/比重
3-5 物理特性④ 吸水率
3-6 機械特性① 応力ーひずみ曲線(S-S曲線)
3-7 機械特性② 引張特性①
3-8 機械特性③ 引張特性②
3-9 機械特性④ 曲げ特性
3-10 機械特性⑤ 圧縮特性
3-11 機械特性⑥ 耐衝撃性
3-12 機械特性⑦ 表面の耐傷付き性
3-13 熱特性① ガラス転移温度/融点
3-14 熱特性② 荷重たわみ温度
3-15 熱特性③ 線膨張係数
3-16 熱特性④ 熱伝導率
3-17 熱特性⑤ 難燃性(燃焼性)
3-18 電気特性
3-19 光学特性
設計事例(3) 異物クレーム対策
コラム(3) 濡れ性
第4章 トラブルを防ぐ!プラスチックの応用特性と設計のポイント
4-1 温度特性
4-2 粘弾性特性①
4-3 粘弾性特性② クリープ
4-4 粘弾性特性③ 応力緩和
4-5 劣化①
4-6 劣化② 熱劣化
4-7 劣化③ 加水分解
4-8 劣化④ 紫外線劣化
4-9 劣化⑤ 劣化の寿命予測① アレニウスの式
4-10 劣化⑥ 劣化の寿命予測② 耐候性試験機による促進試験
4-11 劣化⑦ RTI(相対温度指数)
4-12 耐薬品性①
4-13 耐薬品性② ソルベントクラック
4-14 配向/異方性
設計事例(4) 長期耐熱性の寿命予測
コラム(4) 成形不良
第5章 プラスチックの材料特性を考慮した設計の進め方
5-1 設計の進め方
5-2 要求事項の抽出
5-3 製品の使われ方と使用期間
5-4 材料評価の注意点
5-5 要求事項の取り交わし方法①
5-6 要求事項の取り交わし方法②
設計事例(5) ABS製壁固定式ラックのソルベントクラック
コラム(5) アニール処理
付録 プラスチック材料特性便利帳
付録(1) 主なプラスチックの材料特性と設計上の注意点
付録(2) 耐薬品性一覧表
付録(3) プラスチック関連規格
付録(4) プラスチックの名称と略語
付録(5) プラスチック材料チェックリスト