押出成形も極めればここまでできる

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私はこれまで10型程度の押出成形品の設計に携わってきました。射出成形とは一味違った面白さや難しさがあります。中でもなかなか図面通りの寸法を出せないことに苦労しました。何度目かのトライでやっと寸法が出ても、次のトライでまた寸法が出なくなることもあります。特に非対称の形状であったり、多色成形の場合はそう簡単には寸法が出せません。

 

参考記事:押出成形(製品設計用語集)

 

その押出成形品に関して、とある展示会でテイボー株式会社という会社の展示品を見て驚きました。非常に高精度な押出成形品を実現しているのです。下の写真は展示会で頂いた押出成形品のサンプルです(左側に移っているのは爪楊枝の先端)。

 

テイボー株式会社ホームページ

 

 

下の写真(右側)は医療用チューブです。目視では中空かどうか分かるかどうかというレベルです。

 

医療用チューブ1

 

 

 

下の写真は血管の中に挿入するカテーテル用チューブで、血管に入れる側と戻す側の2連の中空構造になっています。成形不良などで内部が詰まっていると大変なことになるので、全数貫通しているかどうか検査しているとのこと。

 

医療用チューブ2

 

 

下の写真はプラスチックペン先に使用するポリアセタール(POM)製の押出成形品です。雪の結晶のような形をした部分の毛細管現象により、インクが押し出されます。ペンやインクの種類により内部の形状を変えているそうです。驚くべき精度です。

 

ペン先

 

 

プラスチックペン先とは以下の図の先端部分です。上記の押出成形品の先端を丸く加工して使用します。テイボー株式会社はペン先で世界トップシェアだそうです。

 

ペン先

 

 

 

このような精密な押出成形品を作るために、材料や金型、成形条件を入念に調整しながら仕上げているとのこと。押出成形品も極めれば、ここまで高精度は製品を作ることができる。プラスチック技術は本当に常識に縛られてはいけないと感じます。

 

 

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