失敗を活かす(製品設計webセミナー)

『製品設計webセミナー~失敗を活かす~』

 

製品設計において失敗を完全に防ぐことはできません。また、失敗には起こしてよい失敗と、起こしてはいけない失敗があります。起こした失敗をどのようにして”活かす”べきなのかを学びます。

 

 

 

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製品設計用語集 「ハインリッヒの法則」

 

 

最終更新 2016年3月2日

 

 

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  1. 1. 製品設計webセミナー 【失敗を活かす】 (2016年3月版) 製品設計知識 https://seihin-sekkei.com
  2. 2. <内容> ①設計における“失敗”の位置づけ ②失敗の活かし方
  3. 3. 設計における“失敗”の位置づけ 2 設計とは「インプット」を「アウトプット」に変換する一連のプロセス 希望していないのに発生した不具合を「失敗」と呼ぶことにします。 <例> ■インプット:法律改正反映漏れ/顧客要望を勘違い・・・ ■プロセス:強度計算ミス/ユーザーの使い方想定ミス・・・ ■アウトプット:作図ミス/後工程への伝達漏れ・・・
  4. 4. 設計における“失敗”の位置づけ 3 <失敗の捉え方> ■失敗を起こさない会社はない。強い会社と弱い会社の違いは 失敗を活かせるかどうかの違い。失敗を活かす風土作りが重要。 ■「起こしてよい失敗」と「起こしてはいけない失敗」がある。 ■失敗こそが企業の最も価値ある設計資産 <安易な楽観主義はNG> ■「起こる可能性のあることはいつか起こる」(マーフィーの法則) ■「まさか起きないだろうは、必ず起きる」 ■KKD(勘と経験と度胸)設計で多くの企業が失敗を繰り 返している。
  5. 5. 設計における“失敗”の位置づけ 4 設計における「起こしてはいけない失敗」 ①会社の経営が傾くような大失敗 ※重大な製品事故や法律違反など。確率をゼロにすることは できないが、総力を挙げてリスクを限りなく減らす。 ②同じ失敗 ※「過ちて改めざる是を過ちという(論語)」 誰でも、どんな組織でも失敗はする。再発させないこと。 2500年前から の真理
  6. 6. 設計における“失敗”の位置づけ 5 設計における「起こしてよい失敗」 ①チャレンジしたことによる失敗 ※チャレンジは新しい価値を創るためには必須。リスクを取りた くなければチャレンジしなければよいが、そのような企業は生き残 ることができない。 ※「フェイルファスト」(誰よりも先に失敗すること) シリコンバレーの成功法則 ②失敗の経験を次に活かせる失敗 ※失敗こそが最高の設計資産。
  7. 7. 失敗の活かし方 6 失敗の活かし方フロー ①失敗情報の収集・分析 ②失敗の「直接原因」の特定 ③失敗の「根本原因」の特定 ④「直接原因」への対策 ⑤「根本原因」への対策 ⑥失敗情報を設計資産として活用
  8. 8. 失敗の活かし方 7 ①失敗情報の収集・分析 ■市場クレームは必ず一元管理 ※品番ごとにエクセルでまとめるだけ。負荷は小さい。 ■「ハインリッヒの法則」に従い、重大な失敗につながる可能性 のある失敗を最優先で分析対象とする。失敗情報を入手した 時の「感度」が重要になる。 ■重大な失敗にはつながらないが、頻度や金額の大きい失敗 を次の分析対象とする。 起こしてはいけ ない失敗 ハインリッヒの法則
  9. 9. 失敗の活かし方 8 ②失敗の「直接原因」の特定 ■失敗が発生した設計上の原因を特定する。 ※「直接原因(要因)」を特定し対策することにより、失敗の 流出を止めることができる。 ※原因特定のためには情報収集と分析スキルが必要。 失敗と直接原因 分類 要因 ■市場クレーム(失敗) 成形品に割れ ■直接原因 ソルベントストレスクラック (薬品割れ) 設計上の要因 ・取説に洗剤不可の注意喚起なし ・原料はABSの非耐薬品グレード ・ネジ接合部で応力が発生する設計 製造上の要因 ・ネジ接合部での応力は製造時のトルク 管理に依存 使用条件 ・ユーザーが高濃度の洗剤使用 環境条件 ― 性能バラツキ・経年劣化 ―
  10. 10. 失敗の活かし方 9 ③失敗の「根本原因」の特定 ■失敗が発生した仕組み上の原因を特定する。 ※「根本原因」を特定し対策することにより、失敗の再発を止 めることができる。(根本原因はひとつとは限らない) ※責任追及ではなく、原因追及を行うことが重要。 ABSの非耐薬 品グレードを選定 高濃度の洗剤を 想定していない 製品の使われ方を 設計者だけで想定 製品の使われ方 の設計審査せず 設計審査の ルールなし 要因 根本原因 なぜ? なぜ? なぜ? なぜ?
  11. 11. 失敗の活かし方(参考) 10 失敗原因の分類(失敗学より) 「未知」に分類される原因は全体の5%程度と言われている。 自社で起こした失敗を簡単に「未知」に分類してはいけない。 出所:畑村創造工学研究所HP 前頁の失敗の 根本原因
  12. 12. 失敗の活かし方 11 ④「直接原因」への対策 ■「暫定対策」と「恒久対策」に分けて実施することが多い。 (設計変更は時間が掛かることが多いため) <暫定対策の例> ■ユーザーへの注意喚起のために製品に「高濃度洗剤使用不 可」の注意ラベル貼り付け <恒久対策の例> ■ABSを耐薬品グレードに設計変更 ■取説へ「高濃度洗剤使用不可」の注意掲載 ■ネジ接合時に応力が掛かりにくい形状へ設計変更
  13. 13. 失敗の活かし方 12 ⑤「根本原因」への対策 <根本原因対策の例> ■「製品の使われ方について設計審査を行う」仕組みに変更 ※内容の異なるクレームでも根本原因が同じであれば、再発と 同じこと。 ※仕組みは必ず文書化。文書化しない仕組みは消滅する。 ※管理のためだけの仕組みは設計効率低下、設計者のモチ ベーション低下、品質低下などを招く。必要最低限に抑える。 ※仕組みが企業の競争力の源泉。 ※仕組みは常に改善できるように柔軟性を持たせる。
  14. 14. 失敗の活かし方 13 ⑥失敗情報を「設計資産」として活用 失敗から得た知識(80%) 失敗以外から 得た知識(20%) 設計資産の情報源 失敗を活かす ⇒ 設計資産の積み増し ⇒ 設計力の向上 失敗こそが企業の最も価値ある設計資産 私の推定
  15. 15. 失敗の活かし方 14 ⑥失敗情報を「設計資産」として活用 <ポイント> ■失敗情報は一元管理する。 ■失敗情報を記入するフォーマットを決め、情報の抜け・漏れ・ ダブりがないようする。フォーマットを決めると作成も早くなる。 ■情報はデジタル化し、文字検索できるようにする。 ※紙で管理した資産は不良債権化する。 ■定期的に設計効率向上のためにできることをやっていく。 ※例えば、チェックリスト化、設計基準化、マニュアル化など。
  16. 16. 失敗の活かし方 15 社外の失敗事例を知る方法 企業の失敗はトップ級の機密事項なので、社外に情報が出る ことはありませんが、製品事故・リコールだけは公開されます。 <自動車以外の製品事故、リコール情報> ■消費者庁HP ■nite(製品評価技術基盤機構)HP ■経済産業省「製品安全ガイド」HP ■国民生活センターHP <自動車のリコール情報> ■国土交通省リコール局HP
  17. 17. 失敗の活かし方 16 設計はPDCAの地道な繰り返し 企業経営も同じだと思いますが、当たり前のこと(PDCA)を 当たり前にやる企業が競争力を付けていきます。設計も同じで す。 PLAN DOCHECK ACTION しっかり設計 検討したぞ! 市場投入! クレーム発生(涙) 原因特定と対策検討 失敗の流出防止と 再発防止の実施
  18. 18. まとめ 17 ■「起こしてよい失敗」と「起こしてはいけない失敗」がある。 ■失敗こそが企業の最も価値ある設計資産。失敗を活かす風 土作りが重要。 ■失敗の「直接原因」と「根本原因」をそれぞれ特定し対策を 講じる。 ■設計はPDCAの地道な繰り返し
  19. 19. <資料作成> 田口技術士事務所

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