プラスチック製品の概要と強度設計(製品設計webセミナー)

『製品設計webセミナー~プラスチック製品の概要と強度設計~』


 

プラスチック製品の設計において、強度設計は最難関のハードルだと考えています。それはプラスチック材料の特性が大きく影響しています。本webセミナーでは、プラスチック製品設計の初級者向けに、プラスチック製品の概要と強度設計について解説します。

 

 

 

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設計者のためのプラスチック製品設計
プラスチック材料の特性を考慮した強度設計

 

 

最終更新 2016年6月13日

 

 

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1. 製品設計webセミナー 【プラスチック製品の概要と強度設計】 (2016年6月版) 製品設計知識 https://seihin-sekkei.com
2. <内容> ①プラスチック製品の概要 ②プラスチック製品の強度設計 ③トラブルの実例(強度設計関連)
3. プラスチック製品の概要 2
4. プラスチック製品の概要 3 用途 フィルム:0.25mm未満 シート:0.25mm以上 出所:プラスチック循環利用協会
5. プラスチック製品の概要 4 原料別生産量 出所:プラスチック循環利用協会 汎用プラスチック
6. プラスチック製品の概要 5 自動車向けプラスチック 軽量化と低コスト化のため、プラスチック化が進められている。 出所:矢野経済研究所
7. プラスチック製品の概要 6 プラスチック材料の分類
8. プラスチック製品の概要 7 配合剤 分類 例 配合剤 添加剤 酸化防止剤/金属不活性化剤/紫外線吸 収剤/光安定剤/可塑剤/難燃剤/硬化 剤/光開始剤/透明化剤/帯電防止剤/ 防曇剤/導電材/滑材/抗菌剤 など 充填材 炭酸カルシウム/タルク/ガラス繊維/炭素繊 維 など プラスチック材料の性能安定、機能付与のために配合される
9. プラスチック製品の概要 8 代表的な成形法 成形法 説明 用途例 射出成形 (インジェクション) 最もよく利用される成 形法。 家電筐体、日用品、自動 車部品、建材など 押出成形 同一断面の製品に利 用。 パイプ、電線被覆、フィルム、 シートなど ブロー成形 中空製品に利用 容器、燃料タンク、ダクトなど その他 真空成形、回転成形、カレンダー成形、3Dプリンター、 注型、圧縮成形、引抜成形など 射出、押出、ブローが主な成形法
10. プラスチック製品の概要 9 射出成形 射出成形機 (住友重機械工業HP) スクリューヒーター ノズル 成形品 金型 射出装置 ホッパー(ペレット投入) PPペレット (住友化学HP)
11. プラスチック製品の概要 10 押出成形 押出成形ライン (北資化成工業HP) スクリュー ヒーター 駆動装置 ホッパー(ペレット投入) ダイ (金型) 引取機 サイジング 冷却水槽 巻取機/切断機
12. プラスチック製品の概要 11 ブロー成形 スクリュー ヒーター 駆動装置 ホッパー(ペレット投入) 金型 空気 パリソン パリソン/金型 (北海化成工業HP)
13. プラスチック製品の概要 12 プラスチックを使うメリット <その他> ・腐食しない ・軽い ・デザインの自由度が高い ・表面へのデザイン性付与が容易(フィルム貼り、シボ、メッキなど) ・電気絶縁性がある ・原料、配合剤の組み合わせにより、様々な機能を付与可能 ・断熱性が高い ・様々な接合方法がある など ・複雑な形状の成形が容易 ・低コスト
14. プラスチック製品の概要 13 プラスチックを使うデメリット <その他> ・経年劣化が大きい ・クリープ性能が低い ・成形などの製造条件に影響を受けやすい ・可燃性 ・化石燃料 ・環境負荷(マイクロプラスチック/リサイクル性) ・コストが原油価格に左右される ・質感が低い など ・各種物性値が低い(他材料と比べて) ・性能が環境条件に大きく依存する
15. プラスチック製品の強度設計 14
16. プラスチック製品の強度設計 15 プラスチックの設計技術概要 必要な設計技術 技術の例 強度設計 材料特性、材料力学、形状設計、CAE、分析、 他 形状設計 ボス、リブ、パーティングライン、ゲート、ウェルド、成 形不良防止、抜き勾配、3DCAD 他 外観 意匠性、加飾、シボ、外観不良防止 他 二次加工 接着、溶着、溶接、締結、塗装、印刷、メッキ、 蒸着、転写、アウトサート、切削、改質 他 低コスト化 プラスチック材料、配合剤、再生材、成形法、成 形サイクル、金型構造、金型材料 他 その他 電気的特性、光学的特性、摩擦特性、難燃性、 ガス透過性、耐薬性、耐摩耗性、評価技術、環 境配慮、規制対応、仕様書作成技術 他
17. プラスチック製品の強度設計 16 プラスチック 材料の強度 製品に発生する 最大応力 < 基本的な考え方 理論としては簡単。しかし、プラスチック材料の特性を考慮して しっかりとした強度設計を行うことは簡単ではない。
18. プラスチック製品の強度設計 17 材料強度の決まり方 PPペレット (住友化学HP) ガラス繊維 (日本電気硝子HP)
19. プラスチック製品の強度設計 18 材料強度の決まり方 要求事項 例 強度 高強度⇒ガラス繊維 耐候性⇒耐候性グレード、カーボンブラック 成形性 射出成形⇒射出グレード 押出成形⇒押出グレード 軽量化 発泡成形 外観 メッキ⇒ABSメッキグレード 二次加工 接着⇒接着可能な材料(ABS、PVCなど) 溶着⇒溶着可能な材料(熱可塑性) 低コスト化 材料単価の低減⇒汎用プラスチック、再生材 要求事項に応じて材料の構成(原料+配合剤)を変えること が一般的。組み合わせの数は天文学的数字になる。
20. プラスチック製品の強度設計 19 材料強度の決まり方 材料メーカーは物性値を公開しているが「保証しない」と必ず 明記している。後述する物性値はほとんど入手不可能。 ABS物性表(出所:UMG ABS株式会社総合カタログ)
21. プラスチック材料の特性 20 ①応力-ひずみ線図 応力-ひずみ線図 (出所:JIS K7161) 脆い材料 ゴム状材料 原料と配合剤の構成、環境温度、ひずみ速度で傾向が変化
22. プラスチック材料の特性 21 ②温度特性(強度)
23. プラスチック材料の特性 22 ③温度特性(弾性率)
24. プラスチック材料の特性 23 ③温度特性(線膨張係数) 異種材料との組合わせ/熱冷サイクルに注意
25. プラスチック材料の特性 24 ④疲労(熱冷サイクル含む)
26. プラスチック材料の特性 25 ⑤クリープ
27. プラスチック材料の特性 26 ⑥成形加工/形状の影響 ■成形・加工の条件により強度が変化 <例> 異物/加水分解/残留応力/ボイド/寸法精度/傷/ 熱履歴/熱分解/変形 等 ■製品の形状と成形条件により強度が変化 <例> ウェルド/ヒケ/分子配向/繊維配向/応力集中 等 適切な仕様書の取り交わしが一つの対策(上段) 材料・成形法の理解と各専門家との協業が大切(下段)
28. プラスチック材料の特性 27 ⑦劣化 代表的な劣化要因 説明 熱 熱と酸素の影響で強度が低下する。温度が高い ほど劣化が早く進むが、常温でも劣化は進む。 紫外線 紫外線と酸素の影響で強度が低下する。特に製 品が長時間直射日光を受けるような場合は、劣 化が著しく進む。 水分 ポリウレタンやポリカーボネートなどのエステル結合 を持つ樹脂で加水分解が起こる。 薬品・洗剤 非晶性プラスチックで内部応力が存在する部位に 薬品がかかると、ソルベントクラックが発生する。界 面活性剤の浸透により、強度低下することもある。 その他 オゾン、放射線、微生物など
29. プラスチック材料の特性 28 <参考>アレニウスの式を使った寿命推定 L=A exp {Ea/kT}
30. 最大応力の把握 29 製品の使われ方 性能確保の範囲設定。設計における永遠の課題。
31. 最大応力の把握 30 製品の使われ方 <例:プラスチック製踏み台の使用条件> 使用形態 例 意図される使用 成人が静かに乗り降りする 予見可能な誤使用 成人が軽くジャンプ(高さ10cm)して乗る 異常使用 成人が車の荷台(高さ30cm)から飛び降りる 無謀使用 成人がテーブル(高さ70cm)から飛び降りる <例:プラスチック製踏み台の環境条件> 使用形態 例 意図される使用 室温で使用する(20℃) 予見可能な誤使用 真夏の室内で使用する(35℃) 異常使用 直射日光が当たる屋外で使用する(45℃) 無謀使用 サウナの中で使用する(90℃)
32. プラスチック製品の強度設計(まとめ) 31 ■プラスチック材料の特性の十分な理解が極めて重要 ⇒温度特性、疲労、クリープ、劣化など ■製品の使われ方をあいまいにすることはNG 強度設計のポイント(1)
33. プラスチック製品の強度設計(まとめ) 32 ■使用材料(原料、配合剤)の標準化の推進 ⇒物性値データベースの充実化 ⇒材料メーカー等との協力関係構築に効果 ■安全率を上手に使う ⇒安全とそれ以外 ⇒材料特性を完全に把握できないなら、高めに設定 など ■仕様書の適切な取り交わし ■加速試験などの評価試験方法のノウハウの習得 強度設計のポイント(2)
34. トラブルの実例 (強度設計関連) 33
35. トラブルの実例(強度設計関連) 34 破損⇒誤飲リスク⇒リコール
36. トラブルの実例(強度設計関連) 35 破損⇒目に入るリスク⇒販売中止
37. トラブルの実例(強度設計関連) 36 ソルベントクラック⇒不具合情報の公開
38. トラブルの実例(強度設計関連) 37 破裂⇒業界団体が注意喚起
39. 不具合事例(強度設計関連) 38 破損⇒子供落下のおそれ⇒リコール
40. 不具合事例(強度設計関連) 39 成形不良(ボイド)による破損
41. 不具合事例(強度設計関連) 40 疲労破壊 出所:nite
42. <資料作成> 田口技術士事務所

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